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クロノメトリーを重視

際立った存在感を放っているのが7時位置の傾斜した大型テンプ。
何よりもクロノメトリー性能を向上させることを目指して、アーチ型ケースとサファイアクリスタルによってもたらされるスペースを最大限のものとし、フォルムと機能を表裏一体化させています。



精度と性能への決して妥協することのない探求の中で、ロベール・グルーベルとステファン・フォルセイはすでにクロノメトリーに挑んでおり、特にトゥールビヨン24セコンズ、クアドゥープル トゥールビヨン、ダブル トゥール ビヨン30°によってトゥールビヨン機構を生まれ変わらせています。
ここでは、2016年に発表した大型テンプをベースにした新しいアプローチを採用。
グルーベル・フォルセイのアトリエ内だけで開発・製造されたこのテンプは、卓越した計時性能を保証する12.6mm径の大型サイズによって異彩を放っています。


慣性モーメントの微調整を可能にするため、空気抵抗を受けないようはめ込まれた6本のゴールド製調整ネジによってテンプの縁が留められています。複数の特許が申請中のこの新しい手巻きキャリバーでは、傾斜した構造の中に人目を引くグルーベル・フォルセイのテンプを初めて見ることができます。


このムーブメントの水平面に対する30°の角度は、安定した位置での調速機構(テンプ、ゼンマイ、エスケープメント)への重力の影響による計時誤差を制限するための優れたソリューションであることが証明されています。大型径のテンプに21,600振動/時の振動数が組み合わされることで、このタイムピースに卓越したクロノメトリー性能がもたらされていますが、独自のムーブメント構造によって動作中の様子をしっかりと見ることができます。