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DAIZOH MAKIHARA(牧原大造・AHCI準会員)が、新作『花鳥風月』を発表!

花鳥風月』とは、日本人の感性に脈々と流れる美意識の中の、特に"自然の風景"を表す際に用いられる四文字で、人々がこれに感じ入るとき、そこには"風流"という感覚が生じる。

文字盤は、前作でも好評だった日本伝統工芸の江戸切子製で、おしどりのメジロと桜が描かれているが、切子から透けて見られる時計機構の全体で"花鳥風月”を表現する大作である。

資料によれば、10時位置の花が24時間で、2時位置の花が12時間で、それぞれの花弁が瞬間的に閉じるというオートマタ機構を採用。



まだ実機を拝見していないので、迂闊なことは言えないが、前例のない域にまで達した明治期の日本工芸作家たち、七宝焼の”ふたりナミカワ”並河靖之・濤川惣助、金工の正阿弥勝義・加納夏雄・海野勝眠、漆工・蒔絵の柴田是真・白山松哉・赤塚自得、自在置物の高瀬好山、真葛焼の宮川香山などが心血を注いだ超絶な宇宙に、どこか通づる物を感じる。